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「…なんでこんなことになっちまったんだろうね」
アルノガは現状にため息をつくしかなかった。 「欲という物は厄介だ。時にすべてを傷つけ、時に自らを滅ぼす。私はそういうものだと思っている」 ルクールはそう返すと自らの武器である光のスピナーをアルノガに向けた。 「なんてこった、好奇心を持つのがそんなに駄目なことだったのか?」 「好奇心を持つこと自体は構わないが、君は同時に欲に駆られてしまった」 アルノガはもはや元のトーアの形ではなくなっている。 体は黒く、黒く染まっていった。 「まさかこんな事になるなんて思いもしなかったさ」 アルノガは口ではそういっているが、本当に後悔しているようには見えない。 「何を言う。あれを自ら試すことが危険だと分からないはずは無いだろう」 「いまさら何を言ったって、やっちまったもんはしかたねぇだろ?」 「さっさと殺せよ」 今度はルクールがため息をついた。 「まったく、君と言う奴は無鉄砲な上に自分のしたことを後悔しない…変わった奴だな」 「これが俺の生き方だ。おまえには分からないかもしれないが、誰にもこの生き方には口出しさせねぇ」 「…いいのか」 「さっさとやっちまえよ、もう俺はこうしてもらうしかないのさ」 「…まったく、口ではそういっておきながら君は最後まで自分を貫き通すんだな」 あきらめたようにルクールはスピナーを構えた。 「いくぞ」 「ああ」 「しかし、君を殺しはしない」 「なっ!?」 放たれたのはスピナーではなく光の鎖のようなものだった。 「おまえ!何を!?」 「君を半永久封印させてもらう。」 光の鎖はアルノガの体に何重にも絡みつき、アルノガは外から完全に見えなくなった。 「悪いな…私も自分を通させてもらうよ」 こうしてアルノガは永い眠りについた。 その時まで。
by koranda
| 2010-01-11 02:35
| BLACK CROSS外伝
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